2025年11月10日

U-22 WHITE アンプユニット 02 備忘録

更にもう1台別のU-22 WHITE (203xx) アンプユニットを調査(片ch)(下側)

WHITE (203xx)  RCA-JACKがリベットを使用し、電源トランスも縦置きのモデルです。また、全面パネル面にある左右メーター感度調整は、ロータリースイッチではなく連続可変のPOTを使用。 アンプユニットはBLACK MODELに近いですが、全く同じではなさそうです。やはり製造時期で異なる製品が数種類存在すると推測します。

MT9Pシールド付きソケットは、全て白のタイト製。但し何故かシールドカバーが全て黒塗装EBY製 TS103U02(約H49.6mm)。

SATO PARTS製US8pinプラグはこのWHITE model も、6-7のみを単線でショート。

このWHITE (203xx) modelは、BLACK model 同様、アルミフレームに止めるM3ねじとナット(恐らくポリカーボネイト製)の使い方が、1mm程度の薄い赤茶のファイバーワッシャーを挟んでいます。樹脂ネジは1つが割れていました。この部分は、以前のWHITE(201xx)とは異なります。ナットは全てが外歯金属製ワッシャーを使用。こちらの45pinプラグインコネクター(リベット使用)のメーカー表記は目視では不明。

1つだけ補修しました ⇒ 既存部品は、赤茶のファイバーワッシャーのみ使用。ナイロンねじ(29344)、ナイロンナット(4688)、ファイバーワッシャー x2(3116)使用。


シールドカバーは、全て黒塗装EBY製 TS103U02。経年変化で塗装面にかなりのつぶつぶが発生。

真空管は、両側2本がECC83(12AX7) 、真ん中1本がECC82(12AU7)。


WHITE model

ケミコン

①ニッケミ製450V 47μF x 2ブロック (L60mm x Dia35mm) 1個

②ニッケミ製450V 22μF (L41mm x Dia22mm) 1個(黒色)

③ニッケミ製50V 47μF (L20mm x Dia10mm) 3個 


オイルコン

①ニッケミ製400V 0.047μF (L26mm x Dia10.5mm) 3個

②ニッケミ製400V 0.22μF (L31mm x Dia15mm) 2個 

③SEIDENSHA製WV1200 0.5μF (L68mm x Dia24.5mm) 1個(灰色)

 

マイカコンが3個 

①右上ECC83 V1のG1(2pin)から基板(2.7KΩ)へのケーブルとV1のK1(3pin)から基板(47KΩ)へのケーブル間 470J (47pF ±5%) (W8mm) ディプドマイカ (リップ) こちらも7紫が変色して周囲の抵抗と比べないとよくわかりません。測定で判明。 

②下一番右 ZEUS ML-2  0.00075μF (W16mm H16mm D6.2mm) 角型

②下右から二番目 ZEUS ML-2  0.0025μF(W16mm H16mm D6.2mm)  角型 

 




クリーム色の半固定potがあります。 ( Alps製 55Z-470KΩB )

   

  

   

 

2025年10月28日

U-22 BLACK & WHITE 各アンプユニット 01 備忘録

U-22のアンプユニット(片ch)

左がBLACK model (303xx)  右がWHITE (201xx) どちらもRCA-JACKがリベットを使用し、電源トランスも縦置きのモデルですが、特注メインボリュームだけではなく、回路も多少異なっているようです。恐らく、製造時期で異なる製品が数種類存在すると推測します。

これとは別に、BASS TREBLE pot横にトーンコントロール基板があります。 

電電公社仕様の45pinコネクター使用によるプラグイン。銀メッキの接点が酸化で黒くなっており、クリーニングが必要です。RA-1501Aとは異なり、電源・信号の全てをこの1つのコネクターで接続しています。

MT9Pシールド付きソケットは、全て白のタイト製。

WHITE (201xx)は、これから調整が必要です。

 

 

BLACK model のグラスファイバー基板は、WHITE model よりやや濃く、アルミフレームに止めるM3ネジとナット(恐らくポリカーボネイト製)の使い方も少し異なり、1mm程度の薄い赤茶のファイバーワッシャーを挟んでいます。

ナットは黒いケミコン側2つが外歯金属製ワッシャーを使用し、反対側2つが内歯金属製ワッシャーを使用。こちらのプラグインコネクターのメーカー表記は目視では不明。US8pin ソケットはLUX製、プラグはSATO PARTS製。BLACK model はプラグの4-5と6-7を単線でショート。

 

こちらは WHITE model こちらも銅箔面はなく、はと目にケーブル接続。

プラグインコネクターはHONDA(本多通信工業)製。 SATO PARTS製US8pinプラグはWHITE model では、6-7のみを単線でショート。アルミフレームに止めるネジとナット(恐らくポリカーボネイト その後1つ割れてしまいました)の使い方も少し異なり、4mm程度のこげ茶のスペーサーを挟んでいる。4つのナットは全て金属製内歯ワッシャーを使用。

 

 

こちらがパーツ側。

 左がWHITE (201xx)  右がBLACK model (303xx)

 

実装パーツも異なります。 

左がWHITE (201xx)  右がBLACK model (303xx)


こちらは WHITE model (US8pin SATO PARTS製プラグは外しています。)



こちらは BLACK model 

こちらだけ、銀色のニッケミ製ケミコン(450V 22μF)斜め左下にクリーム色の半固定potがあります。 ( Alps製 55Z-470KΩB )



WHITE model



BLACK model


BLACK model

不具合の可能性が高い「ケミコン」。

①ニッケミ製450V 47μF x 2 (L60mm x Dia35mm) 1個

②ニッケミ製450V 22μF (L41mm x Dia22mm) 1個(銀色)

③ニッケミ製50V 47μF (L20mm x Dia10mm) 3個 

 

オイルコン

①ニッケミ製400V 0.047μF (L68mm x Dia30mm) 1個

②ニッケミ製400V 0.22μF (L31mm x Dia15mm) 1個

③メーカー不明1200WVDC 0.22μF (L51mm x Dia16.5mm) 1個 

④SEIDENSHA製WV1200 0.5μF (L30mm x Dia15mm) 3個

⑤SEIDENSHA製WV1200 0.5μF (L68mm x Dia30mm) 1個(灰色)

 

マイカコンが4個 

①右上ECC83 V1のG1(2pin)-2.7KΩ(V1のK1,3pin)間 680J (68pF ±5%) (W8mm) ディプドマイカ (リップ) 2.7KΩの7紫が変色して周囲の抵抗と比べないとよくわかりません。測定で判明。

②下一番右 F621G1 SE (620pF ±2%) (W12mm)  ディプドマイカ

③下右から二番目 121J NTK (120pF ±5%) (W10.5mm)   ディプドマイカ

④下右から三番目 252J NTK (2500pF ±5%) (W16mm)  ディプドマイカ

 

 


WHITE model

こちらの「ケミコン」も同じ。

①ニッケミ製450V 47μF x 2ブロック (L60mm x Dia35mm) 1個

②ニッケミ製450V 22μF (L41mm x Dia22mm) 1個(黒色)

③ニッケミ製50V 47μF (L20mm x Dia10mm) 3個 


オイルコン

①ニッケミ製400V 0.047μF (L26mm x Dia10.5mm) 4個

②SEIDENSHA製WV1200 0.5μF (L68mm x Dia24.5mm) 1個(黒色)

 

マイカコンが2個 

①下一番右 ZEUS ML-2  0.0007μF (W16mm H16mm D6.2mm) 角型

②下右から二番目 ZEUS ML-2  0.0025μF(W16mm H16mm D6.2mm)  角型 

 

2025年10月25日

管球用トランス生産完了

 

タムラ管球用トランス、いよいよ生産が完了・・・残念です。 

2025年10月23日

初冠雪 fuji 2025

 


2025年9月28日

富士通ロータリースイッチ 接点数変更 備忘録

かなり昔に入手したスイッチで、製造は1972年11月、今から50年以上前です。




U.sch 121aa 富士通製、1段2回路3接点の未使用ロータリースイッチです。
 
複数所有していますので、接点数変更ができないか、テストしてみました。
3接点 ⇒ 6接点
①②③ ⇒ ①②③④⑤⑥ 


接点の番号は1から26まで。(白文字表示は 2,5,8,11,13,15,18,21,24,26)
但し13と26の接点は端子がカットされていて、ケーブルやパーツの接続はできません。
2回路の各コモン接点は、13近く(コモン接点1)と26近く(コモン接点2)にあります。
シャフト直径は6mm、コンタクトはノンショーティング(ブレーク・ビフォー・メーク)タイプです。また産業用ですので、接点、コンタクト、ステップ機構を含め、全体的にとてもしっかりとした作りです。

仕様は1段2回路3接点です。先ずノブを付け、左方向の反時計方向に止まるまで回転させます。
ノブ側からみて一番左側位置(接点①)が、1と13近くのコモン接点1(回路1)が接続。14と26近くのコモン接点2(回路2)が接続。 
そして時計方向にノブを回し、センター側位置(接点②)が、3と13近くのコモン接点1(回路1)が接続。16と26近くのコモン接点2(回路2)が接続。
更に時計方向にノブを回し、一番右側位置(接点③)が、5と13近くのコモン接点1(回路1)が接続。18と26近くのコモン接点2(回路2が接続)。 
 
回路1(コモン接点1)は、1⇒3⇒5。回路2(コモン接点2)は、14⇒16⇒18と移動します。
 

 






 






とにかく、この機構をじっくりとよく観察することにしました。 
そしてストッパー位置さえ変更できれば、接点数を増やすことができそうです。


2つのプラスねじは、このスイッチをパネルやサブパネルに固定する為のもので、皿ねじが使用されています。
そしてシャフトに近い位置にある小さな2つのマイナスねじを緩めると、ストッパー位置が動かせるかもしれないと思い、やってることにしました。 


他のねじは、白のペイントロックが施されていますので、基本は外してはいけないと判断しました。本当は、全て分解してみたいのですが、元に戻す自信があまりなく「終わった!」になりそうで止めました。


先ずはじめに、左方向の反時計方向に止まるまで回転させます。ノブ側からみて一番左側位置(接点接点1)が、1と13近くのコモン接点1(回路1)が接続。一番左側位置(接点接点14)が、14と26近くのコモン接点2(回路2)が接続。

この接点1と接点14の位置をキープするため、このノブ側ストッパーは動かしません。そして小さなマイナスねじ2本を少し緩め、もう一つのストッパーを楊枝で押しますとうまく動きました。ストッパーは、ロータリースイッチのような段階的な動きとは違い、Pot(ボリューム)のように連続的に動きます。そしてこのストッパー位置を接点18より少し接点19方向に動かします。マイナスねじを緩めたり締めたり、ノブを付け回したり外したりを繰り返し、ストッパー位置を少しづつ修正していけば、何とか位置決めが可能だと思います。

構造部分ですが、恐らく2枚のストッパーの間に非常に薄い金属プレートがあり、ねじタップが切ってある厚手の金属プレートとマイナスねじ正面の最も厚いフレームが、面によって挟むようにしているのではないかと推測します。非常に薄い金属プレートには、3つの爪があり、厚手の金属プレートにあるスリットに合わせ、固定しているようです。

これで時計方向、一番右側位置(接点の接点11)が、11と13近くのコモン接点1(回路1)に接続。一番右側位置(接点の接点24)が、24と26近くのコモン接点2(回路2)に接続。となります。

回路1の接点は 1⇒3⇒5⇒7⇒9⇒11と移動し、回路2の接点は14⇒16⇒18⇒20⇒22⇒24と移動します。

 


これで何とか無事、6接点(①、②、③、④、⑤、⑥)に変更できました。多分大丈夫だと思いますが・・・。

13と26の接点は端子がカットされていますので、今回変更した、2回路6接点が最大となります。
元は1段2回路3接点でしたが、他に2回路2接点、2回路4接点、2回路5接点、2回路6接点に変更可能です。
また、このロータリースイッチは、一つの回転角度は、360/13=27.7です。
エクセルで、正13角形を描けば、①から⑥の位置がマークできます。

あっ、よく見ますとショーティングタイプに変更もできますね。 短絡する接点は、回路1が、1と2、3と4、5と6、7と8、9と10。回路2が、14と15、16と17、18と19、20と21、22と23。また、2と3、4と5等でも同じことになりますし、部分ショーティングすることも可能だと思います。各接点の端子には穴が2つあり、これはショーティング用途ではないかと思います。(2つのコモン接点の端子だけは、穴が1つです。)

富士通の他の種類のロータリースイッチもありますので、これら仕様書データーが欲しくなりました。



テストで使用したノブは、6mmシャフト用のRitel製です。種類は少ないですが、ELMA社にも似たタイプがあります。

センターのねじを締めますと、コレットチャックがシャフトを挟み込むタイプです。ねじが直接シャフトにあたるタイプではないので、シャフトへのダメージは少ないと思います。

但し、キャップを外すのがちょっと大変ですので、テストでは外したままの状態です。

Ritelは、他にターミナル端子も製造しています。 



ロータリースイッチ、マイナスねじに使用したドライバーです。

上は電工用ではありませんが、お気に入りのPROTOのヒッコリー柄(先端の厚さ0.5mm、幅3.5mm)、下はBELZER(先端の厚さ0.5mm、幅4.5mm)。

ねじヘッドの直径が3.6mmの為、BELZERを選択しました。

マイナス(スタンダード、スロッテッド)ねじ用ドライバーはサイズが微妙で、ねじの締め外しはとても緊張します。

 

BELZERのドライバーは、古いW-GERMANY時代のものです。

実は近年、日本製でとても良いドライバーを発見しました。SUNFLAG社のPerfect Gripです。安価ですが、特にグリップ感が素晴らしく、重量バランスもイー感じです。どこかに仕舞い忘れ、現在家宅捜索中です。偶然DIY用にホームセンターで見つけたのですが、これはアンプ作りにぴったりです。

 

2025年8月30日

ヴィンテージパーツのオーダー

 

久しぶりにアンプ製作をしたくなり、パーツをオーダーしました。そろそろ入手難パーツのストックが必要かと・・・。

⇒ バンテック エレクトロニクス  

入力に使用するPotで、特にAカーブ(log)のヴィンテージパーツは入手が難しくなっているようです。半固定で使用する為、Aカーブ(Clarostat)(logarithmic taper)のシャフトの短いタイプとBカーブ(Allen Bradley)(linear taper )のシャフトの長いタイプを入手。

アンプの測定チェック用端子に、真空管試験機TV7用のジャック (赤、黒)を入手。

他にIRCのRN抵抗 etc・・・。 おまけもあり、感謝です。


危ない趣味だと思いますが、私は古き良き時代のヴィンテージパーツを眺めていますと、製作意欲がとても沸いてきます。自分好みの回路、パーツ、デザインで製作する事が大切なファクターだと思っています。

 

日立金属 FM03D382MPF( INDUCTORS ) 備忘録

 

日立金属 FM03D382MPF(ベースなし、縦型)

 

昔、秋月で放出されたファインメットコアのコモンモードチョークです。まとめ買いしたので複数あったと思います。カタログにはベース付FM03D382MBPFの記載があり、定格3A,10kHz(min)15.0mH,100kHz(min)3.8mH,線径0.8mm,24g,DCR 40mΩ(max)となっております。

私はかなり以前、自作電源ユニットのフィラメント用に他のフェライトタイプのコモンモードチョークを使用したことがあります。正直効果がどの程度かはわかりませんでした。 

 


LCRメーターで測定してみました。 2つの巻き線がありますので、A、Bとしました。

・実測値 ( DE-5000 )

            100Hz      1kHz      10kHz      100kHz

Ls   A   44mH      32mH       21mH       5.5mH      ( DCR 0.08Ω )

       B   44mH      32mH       22mH       5.5mH      ( DCR 0.09Ω )

 

ヒーター(フィラメント)用に使用した場合、電圧降下は、1Aで各0.08V、0.09Vになり、僅かとなります。