20年程前(2006年)製作したモノラルシングルアンプを、訳あって動作テストすることになりました。端材(一つだけしかないトランスetc)でモノラルアンプを作る為のヒントにしようかと・・・。
長年放置状態で、超久しぶりに電源を入れました。
ステレオで比較動作テストする為、もう一台右側のモノラルアンプを用意しました。
もう一台のアンプは、25年程前(1999年)に製作した417A シングルモノラルアンプ、出力トランスは、PRIのL値が大きい、F475です。
2235テクトロオシロの横出し電源ケーブルを接続。
リアは他に電源スイッチ、フューズホルダー、 COUTION 115Vのプレート、バナナスピーカー端子。
トランスは4個。
① 電源トランスは、未使用の米軍機TN-612(プリポストセレクター) に使用されていた取外し品です。ITALY製の為、周波数がヨーロッパ表記で「 F=47÷440 」÷は~という意味だそうで、ちょっと変わっていて、地上でも航空機でも使用可能です。また取付ねじもユニファイではなく、M4です。
② チョークは、オープン型をシャシーに内蔵しました。THORDASON 13C27 仕様 10H 40mA DCR実測475Ω 。
③ INPUTトランスは、TRIAD B-462 135 PRI : 600Ω SEC : 70,000Ω 150-5,000 CY ,±1 DB-2M.W TRIAD NO . 3345 TFナンバーはありませんが、signal corps(米陸軍通信情報部隊)仕様で、恐らくA3 or F3送信機、トランシーバー等のマイク用トランスだろうと思います。PRIのL値実測約0.7H( 1kHz )ありましたので、ダイナミックマイク用トランスでしょう。因みにPRIに30-50mA( DC )の表示があるトランスは、カーボンマイク(ボタンマイク)用途ですので、L値が小さく( 数十ミリから大きくても200mH程度 )、残念ながら低音がでません。私の経験値では、扱う信号レベルに応じたL値が必要です。
④ 小型OUTPUTトランスは、BERKSHIRE BTC-2402 H-W B-9G1012-1 ( TF1A13AH ) PRI : 3000Ω( 30MA ) SEC : 4Ω 300-3,000 CPS ,±2DB 1WATT PRIのL実測値は、小さすぎて言えません(笑)。その為、グリッドからカソードにフィードバックをかけ、何とか低音を確保しています。
電源トランスは、合計4巻き線。2巻き線がUS、EU( 115,230V )での仕様 + SEC用の2巻き線。組み合わせで、低圧ならプレート電源としていろいろと使えます。
米軍サープラス品のバナナスピーカー端子。
電源スイッチの黒飾りナットは、何故かエレキギター用にしました。
赤黒は、E.F.JOHNSONのチェック端子。カソードに10Ωの抵抗を付け、プレート電流が計測できます。DMM必須です。( 0.27V → 27mA )
銀色のキャパシターは、古いGEの3ブロック( 20μF 450WV + 20μF 450WV + 30μF 450WV )タイプで、CINCHのSmallソケットを使用してますので交換可能です。
117L7/M7とブロックキャパシターの間、ちょっと見えにくいのですが、赤のネオン管。
X1DR Silicon Diode MT7 6X4 type。整流回路のデバイスを、ボールトグルスイッチで球(117L7/M7)とシリコンダイオード( X1DR )を切替。セラミックMT7のソケットは、恐らくE.F.JOHNSON 。
左NFBは、P-G帰還 0.5μF + Pot linear 1MΩ + 500Ω。右GAINは、Pot log 250KΩ。プレートは銅板から塗装・カドR・レタリングで作成。2つのKNOBは、JAMES MILLENです。