当時LINNのLP12は、生産ラインではなく、1人1人のスタッフが、1台の完成までの全行程を行っていたようです。
下記内容の記載がありました。私のAXISのキャパシターに書かれたMSのイニシャルは、製作者本人で、QCも兼務しているということだと思います。
物事をより良くするために
Sondek LP12の船出は成功です。そして次なるアイバーのチャレンジは高い水準の生産を軌道に乗せることでした。常識的に最も効率的なやり方と言われる製造方法である、ライン生産をLinn工場の一角に早速準備しました。しかしながら、彼自身からと、日に日に高まるお客様からの要望に、質も量も追いつきません。
アイバーは、きっと良い方法があるに違いないと考えました。彼のチームを集め、そしてどんなやり方があるかを皆で見ながら考えるために、1台完成品を作って持ってきて欲しいと頼みました。出来上がるまでしばらく待とうと思っていると、生産責任者はあっという間に完成させて帰ってきました。
どうやったらそんなに早く組み立てられるんだ? アイバーは聞きました。
私一人で組み立てたんです。彼女は答えました。
アイバーは仰天しました。そのターンテーブルは、ゼロから一人で作られたのです。世界記録のスピードで。しかも完璧な出来栄えです。
私たちは、これ以上このミーティングを行う必要はない。とアイバーは、そのグループに言いました。答えが出たぞ!
これは初めてではありません。アイバーはまた常識が必ずしも正しくないことを発見したのです。つまりLinnが熟練のスタッフに、彼らの必要なもの全て –原材料、工具、測定機など- を揃え、適切な場所に配置できたら、生産ラインで作るよりよほど素早く、品質の良いものができるということです。
製作者は、成果に対して完全に責任を負い、完成させた製品に彼らの名前を入れます。こうすることで、製品完成度に関してそれぞれが誇りを持つことができます。
彼はそれを「シングルステージビルド」と名付け、以来Linnのビジネスの心臓部となりました。アイバーはこの生産方式を核として、目的に応じた工場を考えていったのです。
Linn製品一つ一つは、グラスゴー郊外で人の手によって組み立てられ、作業者のサインが入ることで完成します。
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